1.電源の種類
レギュレータ(以下電源と呼びます)とは出力の電圧又は電流を一定に保てる制御回路を持っている安定化電源を言い、その回路として簡単な物からツェナーダイオード、78又は79シリーズの固定電圧型の三端子電源やTL431などの可変電圧型の電源そしてスイッチング電源などがあります。
このサイクルで電源を入り切りするため、ノイズの放出やリップルも多くなります。 しかしその他上記の3種類は電源を入り切りするのではなく、電源に直列に入っている抵抗に流れる電流や抵抗を出力電圧により変化させる事により安定化電源として使用しています。 このためノイズのほとんどが抵抗分から出る物でスイッチング電源から見ればノイズ゙は非常に小さくなります。 |
2.可変電圧レギュレータの比較
| 可変電圧レギュレータの手持ちにはTL431とLM317が有りますが、回路が多少違い各々特徴が有るので比較しながら、説明します。 |
(1)TL431とLM317の比較
| 品 名 | TL431 | LM317 |
| 外観 | ![]() |
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| PinName | ![]() |
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| 回路図 | ![]() VREFの場所を記入の事 |
![]() VREFの場所を記入の事 |
| 制御概要 | R2に発生する電圧V2とTL431内部の基準電圧VREF≒2.5Vを比較し、IKAを変化させVOUTをコントロールします。 V2 = ICON x R2 ICON = VOUT / ( R1 + R2 ) VOUT = VIN - V3 VREF < V2 = IKA増 → V3増 → VOUT減 VREF > V2 = IKA減 → V3減 → VOUT増 |
R1に発生する電圧V1とLM317の内部の基準電圧VREF≒1.25Vを比較し、内部のR3(トランジスタ)を変化させVOUTをコントロールします。 V1 = ICON x R1 ICON = VOUT / ( R1 + R2 ) VOUT2 = VIN - V3 VREF < V1 = R3増 → V3増 → VOUT減 VREF > V1 = R3減 → V3減 → VOUT増 |
| 出力式 | VOUT = ( 1 + R1/R2) x VREF + IREF x R1 | VOUT = ( 1 + R2/R1) x VREF + IADJ x R2 |
| 絶対定格 | VkA カソード電圧(V) 37(V) IkA 連続カソード電流範囲(mA) 100(mA) |
VIN 入力電圧(V) 35(V) IIN 連続カソード電流範囲(mA) 100(mA) |
| 電気的特性 | Vref 基準電圧(mV) 2,495 Iref 基準入力電流(μA) 2~4 ICONレギュレーション最小カソード電流(mA) 0.4~1 |
Vref 基準電圧(mV) 1,250 Iref 基準入力電流(μA) 50~100 ICONレギュレーション最小カソード電流(mA) 1.5~2.5 |
| 設計条件 |
WR3 > IIN2 x R3 IIN = VIN /R3 VIN = V3 < 36(V) IIN =100mA ICON > IREF x 25 接合部温度 150℃ LPPackageの場合の熱抵抗 140℃/Wから PD≒1.071となる PD=(VIN-VOUT)xIIN 例 VIN=12(V)、VOUT(2.5)の許容電流は 1.071/(12-2.5)=0.1(A) 112(mA)となる。 ただしIKAのContinuous Cathode Current Rang から100mA以下で使用すること。 |
入力出力電圧の関係 VOUT = VIN-2.5(V)~VREF 制御電流 ICON≒2.5(mA) R1=470(Ω) IIN = 100mA 算出は以下による 接合部温度 150℃ LPPackageの場合の熱抵抗 139.5℃/Wから PD≒1.075となる PD=(VIN-VOUT)xIIN 例 VIN=12(V)、VOUT(1.25)の許容電流は 1.075/(12-1.25)=0.1(A) 100(mA)となる。 |
| 保護 | R3を短絡電流に耐える設計にする | 内部回路に過熱保護と過電流保護回路が有り |
| 部品点数 | 外付けR3が必要 | 外付けR3が不要でTL431より1個少ない |
設計比較
| TL431 | LM317 | |
| 出力電圧 固定の設計 |
■設計条件 VIN=12(V) VOUT=5(V) ILODE=0~10(mA) IREF=4(uA) IKA = 1mA以上 ・ILODEが0(mA)の場合は ICON=IREF×250 = 1(mA)以上で設計 ・ILODEの最低が0.9(mA)であれば ICON=IREF×25 =0.1(mA)でも動作可能 ■R1,R2を求める(R1+R2=Rとすると) R=VOUT/ILODE=5(V)/1(mA)<5(kΩ) R2=R1から ※説明1参照 R2=R1=2.4(kΩ) 以下計算で使用 IO=5(V)/4.8(kΩ)≒2(mA) ■R3を求める R3は電流(ILODE+IREF+ICON)を流す必要有り R3<(VIN-VOUT)/(ILODE+IREF+ICON) R3<(12-5)/(10+1+2) R3<7(V)/13(mA) = 538 R3=500(Ω) とする。 R3の最大消費電力は出力側短絡を考慮して 132/500 = 0.338(W)より大きな物を使用 R3=1(kΩ)1/4(W)抵抗を2個並列使用する。 |
■設計条件 VIN=12(V) VOUT=5(V) ILODE=0~10(mA) ICON=2.5(mA) ■R1を求める R1=1.25(V)/2.5(mA)=500(Ω) 2.5(mA)以上流し24Eシリーズの抵抗から R1=470(Ω)を選択 ■R2を求める =1.389(kΩ) 24Eシリーズの抵抗から 1.3(kΩ)を選択する。 ■出力電圧の計算 ≒4.76(V) もし上記電圧で不足な場合は、R1とR2の値を24Eシリーズの抵抗の組み合わせで選定する。 |
| 出力電圧 可変の設計 |
■設計条件 VIN=12(V) VOUT=10(V)~Vref(V) ILODE=0~1(mA) Iref=4(uA) ICON=Iref×25 = 0.1(mA)以上で設計 ■R1,R2を求める (R1+R2=Rとすると) R=VOUT/IO=10(V)/0.1(mA)<100(kΩ) 3xR2=R1から ※説明2参照 R1=30(kΩ)の可変抵抗 R2=10(kΩ) 以下計算で使用 ICON=10(V)/40(kΩ)≒0.3(mA) ■R3を求める R3は電流(ILODE+IREF+ICON)を流す必要有り R3<(VIN-VOUT)/(ILODE+IREF+ICON) R3<(12-10)/(1+1+0.3)=870 24Eシリーズの抵抗から820Ωを選定 R3消費電力は122/820=176(mW) 1/4(W)の物を使用する。 ■LM317と比較して ・調整電圧時のIinについて ILODEが最低の時の電流値は VOUT=10(V)の時 IKA≒2(mA) Iin=2(mA) VOUT=2.5(V)の時 IKA≒11(mA) Iin=11(mA) IINがLM317より大幅に大きい時がある。 電圧変化で電流変化が大きい。 ・出力電流と出力電圧にわずかだが勾配が見られる 後の実験結果で判ったのだが、チェナーダイオードより勾配は緩いが、出力電流が増加するとわずかだが、出力電圧の低下が見られる。 |
■設計条件 VIN=12(V) VOUT=9.5(V)~Vref(V) ILODE=0~1(mA) ICON=2.5(mA) ■R1を求める R1=1.25(V)/2.5(mA)=500(Ω) 2.5(mA)以上流すことから R1=470(Ω)とする。 ■R2を求める =2.799(kΩ) =3(kΩ) ■出力電圧の計算 最大電圧が9.35(V)なので 24Eシリーズの抵抗からR1を430(Ω)で再計算 ICON=2.9(mA) IIN=ICON+1(mA)=30(mA) 最大電圧は≒10(V)になった。 ■計算結果 R1=430(Ω) R2=3(kΩ)の可変抵抗 IIN=2.9~3.9(mA) IINがTL431の最小電流より多少多い TL431の最小=2(mA) LM317=3.9(mA) ただしILODE=1(mA) ※なおLM317のIINについてはVINが低いのでICONが少なくてすむので、IINも少なくなる。 経験値からIINは3(mA)程度で良い 後に説明する。 |
※説明1
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※説明3![]() |











