この解説は、Skyworks (Silicon Labs) Si47XX PROGRAMMING GUIDE AN332 を基に、Google AI (Gemini) の協力を得て作成しています。
1 プロパティ 0x1400. FM_SEEK_BAND_BOTTOM 概要
FM_SEEK_BAND_BOTTOM
シーク(選局)時のFM帯域の下限周波数を設定します。
次のコマンドを送信可能な状態になると、CTSビット(およびオプションの割り込み)がセットされます。
このプロパティは、パワーアップモード時のみ設定または読み出しが可能です。
デフォルト値は87.5 MHzです。
(日本の一般的なFM放送帯域の下限である 76.00 MHz に設定したい場合は、十進数で 7600(十六進数で 0x1DB0)を書き込みます。)
対応機種:すべて
デフォルト値:0x222E
単位:10 kHz
ステップ:50 kHz
範囲:64~108 MHz
注:FMRXコンポーネントのバージョンが2.0以前の場合、範囲は76~108 MHzとなります。
シーク(選局)時のFM帯域の下限周波数を設定します。
次のコマンドを送信可能な状態になると、CTSビット(およびオプションの割り込み)がセットされます。
このプロパティは、パワーアップモード時のみ設定または読み出しが可能です。
デフォルト値は87.5 MHzです。
(日本の一般的なFM放送帯域の下限である 76.00 MHz に設定したい場合は、十進数で 7600(十六進数で 0x1DB0)を書き込みます。)
対応機種:すべて
デフォルト値:0x222E
単位:10 kHz
ステップ:50 kHz
範囲:64~108 MHz
注:FMRXコンポーネントのバージョンが2.0以前の場合、範囲は76~108 MHzとなります。
2 プロパティ
2.1 プロパティリスト
| Bit | 上位バイト PROPH | 下位バイト PROPL | 15 | 14 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Name | FMSKFREQL | |||||||||||||||
| Bit | Name | Function |
|---|---|---|
| 15:0 | FMSKFREQL |
2.2 プロパティ
本プロパティは、FMモードにおいて自動選局(FM_SEEK_START)コマンドを実行した際、およびラップアラウンド(帯域の端に達した際に反対側の端へ折り返す挙動)
が発生した際における「シーク対象となるFM放送帯域の最下限周波数(ボトム周波数)」を設定します。
デフォルト値は 0x222E(十進数で8750、つまり 87.50 MHz)に設定されており、海外の一般的なFM放送帯域のボトムに準拠しています
が発生した際における「シーク対象となるFM放送帯域の最下限周波数(ボトム周波数)」を設定します。
デフォルト値は 0x222E(十進数で8750、つまり 87.50 MHz)に設定されており、海外の一般的なFM放送帯域のボトムに準拠しています
2.2.1 FMSKFREQL (FM Seek Band Bottom Frequency)
目的と概要:
シーク動作が走るFM周波数帯の下限値を 10 kHzステップ の数値で設定します。
設定値は周波数(MHz)を100倍した値(または10kHz単位の整数)を入力します。
例えば、日本の一般的なFM放送帯域の下限である 76.00 MHz に設定したい場合は、十進数で 7600(十六進数で 0x1DB0)を書き込みます。
AN332に明記されない目的と解説:
設定値は周波数(MHz)を100倍した値(または10kHz単位の整数)を入力します。
例えば、日本の一般的なFM放送帯域の下限である 76.00 MHz に設定したい場合は、十進数で 7600(十六進数で 0x1DB0)を書き込みます。
リージョン(国・地域)切り替え機能のスマートな統合:
AN332では単に下限を設定する機能として説明されていますが、本質的には「日本のワイドFM(76.0MHz〜)」、「海外標準(87.5MHz〜)」、「東欧OIRTバンド(65.8MHz〜)」といった世界各国のFM運用レギュレーションへ、
ハードウェアの回路変更を一切行うことなく、ホスト側のソフトウェア(プロパティ書き換え)だけで瞬時にレシーバーのシーク属性を適合させるために利用されます。
特定セグメント(お気に入り帯域・コミュニティFM限定など)の高速巡回スキャン:
76.0MHz〜95.0MHzの全帯域をシークすると時間がかかりますが、例えば「近隣のコミュニティFM(例: 80.0MHz〜85.0MHz)だけをシーク巡回させたい」という場合、
本プロパティ(0x1400)を 8000、次項のトップ(0x1401)を 8500 に制限することで、チップ内蔵のシークエンジンをそのまま流用しながら、
特定の周波数セグメントだけをミリ秒単位で超高速に巡回・監視するカスタムスキャンアルゴリズムが構築できます。
3 応答パラメータ
STATUS (Status Byte)
RESP1 (Response Byte 1 / High Byte)
RESP2 (Response Byte 2 / Low Byte)
[目的と概要]デバイスの現在の全体ステータスを返します。
最上位ビットの CTS (Clear to Send) は、デバイスが次のコマンドを受け付けられる状態(1)か、処理中(0)かを示します。
ERR ビット(Bit 6)が 1 の場合は、直前のコマンドやパラメータに不正があったことをホストに伝えます。
最上位ビットの CTS (Clear to Send) は、デバイスが次のコマンドを受け付けられる状態(1)か、処理中(0)かを示します。
ERR ビット(Bit 6)が 1 の場合は、直前のコマンドやパラメータに不正があったことをホストに伝えます。
RESP1 (Response Byte 1 / High Byte)
[目的と概要]GET_PROPERTY 実行時にのみ意味を持ち、設定されている16ビットのプロパティ値のうち上位8ビット(MSB)を返します。
FM_RSQ_RSSI_HI_THRESHOLD の有効範囲は 0〜127(7ビット)であるため、このバイトは常に 0x00 となります。
FM_RSQ_RSSI_HI_THRESHOLD の有効範囲は 0〜127(7ビット)であるため、このバイトは常に 0x00 となります。
RESP2 (Response Byte 2 / Low Byte)
[目的と概要]GET_PROPERTY 実行時にのみ意味を持ち、設定されているプロパティ値の下位8ビット(LSB)を返します。
ここに現在設定されている RSSIH の値(0x00〜0x7F)が格納されて返ってきます。
ここに現在設定されている RSSIH の値(0x00〜0x7F)が格納されて返ってきます。
4 その他(Google AI (Gemini) の見解)
4.1 コマンドの重要ステップと注意事項
Powerupモードでの実行必須:
対となるプロパティ(0x1401)との逆転禁止:
10kHzステップでの正確な換算:
デバイスがFMモードとして完全に起動している状態(CTS=1)で設定を行ってください。
対となるプロパティ(0x1401)との逆転禁止:
必ず次項の FM_SEEK_BAND_TOP (0x1401) で設定する上限周波数よりも「低い値」を設定してください。
上限と下限の値が逆転、あるいは同一の周波数になっていると、シークコマンド(FM_SEEK_START)を発行した瞬間にチップ内部のシークアルゴリズムがハングアップするか、即座にエラーを返します。
上限と下限の値が逆転、あるいは同一の周波数になっていると、シークコマンド(FM_SEEK_START)を発行した瞬間にチップ内部のシークアルゴリズムがハングアップするか、即座にエラーを返します。
10kHzステップでの正確な換算:
値は必ず10kHz単位の整数(周波数に100を掛けたもの)で指定します。
ステップ幅(0x1402:FM_SEEK_FREQ_SPACING)が100kHz(0.1MHz)や200kHzに設定されている場合でも、このボトム周波数プロパティ自体は「10kHzステップ」の解像度で指定する必要がある点にプログラム上注意してください。
ステップ幅(0x1402:FM_SEEK_FREQ_SPACING)が100kHz(0.1MHz)や200kHzに設定されている場合でも、このボトム周波数プロパティ自体は「10kHzステップ」の解像度で指定する必要がある点にプログラム上注意してください。
4.2 もう少し踏み込んだ応用展開
固定受信における「Eスポ(海外FM・VHF帯)特化型スキャン」:
固定運用でEスポによる異常伝搬を狙う際、日本国内の通常の番組混信を避けて、海外(中国・韓国・ロシアなど)のFM局や、
かつてのアナログテレビ1〜3ch帯(90MHz〜108MHz)の隙間に飛び込んでくる微弱な未知の信号だけを効率よくキャッチしたい場合があります。
この際、本プロパティを 9000(90.0MHz)、トップを 10800(108.0MHz)などに動的指定することで、国内の強力なローカルFM局(76〜90MHz)の割り込みを物理的に排除した 「Eスポ監視専用のハイスピード選局ウィンドウ」をソフトウェア的に確立できます。
この際、本プロパティを 9000(90.0MHz)、トップを 10800(108.0MHz)などに動的指定することで、国内の強力なローカルFM局(76〜90MHz)の割り込みを物理的に排除した 「Eスポ監視専用のハイスピード選局ウィンドウ」をソフトウェア的に確立できます。
4.3 デバッグ時のチェックリスト
日本国内仕様にする際、値をデフォルト(8750)から、ワイドFM対応の 7600 (0x1DB0) もしくは旧来の 7600 付近に書き換えるステップが初期化ルーチンに含まれているか?
シークを実行した際、最下限まで到達した後に正しく上限(あるいは下限)へラップアラウンド(折り返し)してスキャンが継続されるか?
SET_PROPERTY 発行直後に STATUS の CTS ビットをポーリングし、書き込み完了を待ってから実際のシークコマンドを叩いているか?
シークを実行した際、最下限まで到達した後に正しく上限(あるいは下限)へラップアラウンド(折り返し)してスキャンが継続されるか?
SET_PROPERTY 発行直後に STATUS の CTS ビットをポーリングし、書き込み完了を待ってから実際のシークコマンドを叩いているか?
4.4 まとめ
FM_SEEK_BAND_BOTTOM(0x1400)は、Si4735の内蔵自動シークエンジンが探索を許可される「世界の始まり(最左端)」を決定する境界線パラメータです。
固定設置型の受信機において、本プロパティと上限プロパティをスマートに操作することで、国内の日常的なFMリスニング環境(76〜95MHz)から、 Eスポ等の異常伝搬を定点観測するための特殊帯域(90〜108MHz)まで、受信機のターゲットバンドをホスト側のソフトウェア一本で変幻自在にリマッピング(再定義)することが可能になります。
固定設置型の受信機において、本プロパティと上限プロパティをスマートに操作することで、国内の日常的なFMリスニング環境(76〜95MHz)から、 Eスポ等の異常伝搬を定点観測するための特殊帯域(90〜108MHz)まで、受信機のターゲットバンドをホスト側のソフトウェア一本で変幻自在にリマッピング(再定義)することが可能になります。
