この解説は、Skyworks (Silicon Labs) Si47XX PROGRAMMING GUIDE AN332 を基に、Google AI (Gemini) の協力を得て作成しています。
1 プロパティ 概要
SSB_BFO(プロパティID: 0x0100)
SSBビート周波数オフセット(BFO)を設定します。
BFOは16ビットの符号付き値で、単位はHzです(内部BFO分解能は8Hz)。
有効なBFO範囲は-16383 Hzから+16383 Hzです。
実際に同調している周波数の表示は、ホストマイコン側で行う必要があります(つまり、SSB_TUNE_FREQコマンドで指定した同調周波数[Hz] + SSBBFO[15:0] [Hz]となります)。
次のコマンドを送信可能な状態になると、CTSビット(およびオプションの割り込み)がセットされます。
このプロパティは、パワーアップモード時のみ設定または読み出しが可能です。
デフォルト値は0 Hzです。
デフォルト: 0x0000
SSBビート周波数オフセット(BFO)を設定します。
BFOは16ビットの符号付き値で、単位はHzです(内部BFO分解能は8Hz)。
有効なBFO範囲は-16383 Hzから+16383 Hzです。
実際に同調している周波数の表示は、ホストマイコン側で行う必要があります(つまり、SSB_TUNE_FREQコマンドで指定した同調周波数[Hz] + SSBBFO[15:0] [Hz]となります)。
次のコマンドを送信可能な状態になると、CTSビット(およびオプションの割り込み)がセットされます。
このプロパティは、パワーアップモード時のみ設定または読み出しが可能です。
デフォルト値は0 Hzです。
デフォルト: 0x0000
2 プロパティ
2.1 プロパティリスト
| Bit | 上位バイト PROPH | 下位バイト PROPL | 15 | 14 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Name | SSBBFO | |||||||||||||||
| Bit | Name | Function |
|---|---|---|
| 15:0 | SSBBFO |
SSBビート周波数オフセット(BFO)。 BFO周波数をHz単位で設定します。 有効範囲は-16383 Hzから+16383 Hzです。 デフォルト値は0 Hzです。 |
2.2 プロパティ
本プロパティは、SSB(一側波帯:USB/LSB)およびCW(電信)を受信するために、DSP内部のデジタルBFO(うなり発振器:Beat Frequency Oscillator)のオフセット周波数を設定します
動作メカニズム:
設定値と範囲:
主周波数を AM_TUNE_FREQ コマンド等で1kHz単位でチューニングしたのち、その1kHzの間に存在する目的の信号を「数Hz〜数十Hz単位」で精密同調(微調整)するために使用します。
設定値と範囲:
16ビットの符号付き整数(2の補数形式)で、単位は Hz です。
設定可能な有効範囲は -16383 Hz 〜 +16383 Hz となっており、内部のBFO解像度は 8Hzステップ で最適化されています。
設定可能な有効範囲は -16383 Hz 〜 +16383 Hz となっており、内部のBFO解像度は 8Hzステップ で最適化されています。
2.2.1
目的と概要:
基準となるキャリア周波数(ゼロインポイント)からのズレをHz単位で直接指定し、SSB復調時の音声のピッチ(人間の声が宇宙人のような高い声や低い声にならないよう)を正確に合わせるためのビットフィールドです。
AN332に明記されない目的と解説:
: AN332(標準AM/FM用マニュアル)には、パッチ専用拡張であるため一切記載されていません。
内部のDSPファームウェアパッチにおける未記載の隠れた仕様として、SSBBFO を書き換える際、内部のデジタル直交復調器(I/Qミキサー)は単にローカル発振器の周波数を微変更するだけでなく、 「サイドバンド(不要側波帯)のデジタルイメージ抑制フィルタ(Image Rejection)」の複素数係数も内部で再計算しています。
そのため、周波数を1Hz刻みで連続して変化(ホストMCUから超高速に連続ポーリング書き込み)させると、内部フィルタの再計算プロセスに微小な遅延が生じ、 オーディオ出力に「シュワシュワ」「プチプチ」としたデジタル演算ノイズ(Chuffing noise)が混入する要因となります。
内部のDSPファームウェアパッチにおける未記載の隠れた仕様として、SSBBFO を書き換える際、内部のデジタル直交復調器(I/Qミキサー)は単にローカル発振器の周波数を微変更するだけでなく、 「サイドバンド(不要側波帯)のデジタルイメージ抑制フィルタ(Image Rejection)」の複素数係数も内部で再計算しています。
そのため、周波数を1Hz刻みで連続して変化(ホストMCUから超高速に連続ポーリング書き込み)させると、内部フィルタの再計算プロセスに微小な遅延が生じ、 オーディオ出力に「シュワシュワ」「プチプチ」としたデジタル演算ノイズ(Chuffing noise)が混入する要因となります。
3 応答パラメータ
プロパティを設定する SET_PROPERTY コマンドや、読み出す GET_PROPERTY コマンドを実行した際、Si4735は1バイトのステータスバイト(STATUS)を応答パラメータとして返します。
STATUS (Status Byte)[目的と概要]:
STATUS (Status Byte)[目的と概要]:
チップがホストMCUからのコマンドを受理したか、および内部エラーがないかを示すステータスレジスタです。
CTS (Clear to Send): 1 の場合、BFOのオフセット値の適用と内部複素フィルタの再計算がすべて完了し、次のBFO変更要求やコマンドを受け入れ可能であることを示します。
ERR (Error): 1 の場合、SSBパッチが正しくロードされていない(標準AMモードのまま)状態でこのプロパティを指定したか、あるいは範囲外(16383超)の数値を書き込もうとしたことを通知します。
CTS (Clear to Send): 1 の場合、BFOのオフセット値の適用と内部複素フィルタの再計算がすべて完了し、次のBFO変更要求やコマンドを受け入れ可能であることを示します。
ERR (Error): 1 の場合、SSBパッチが正しくロードされていない(標準AMモードのまま)状態でこのプロパティを指定したか、あるいは範囲外(16383超)の数値を書き込もうとしたことを通知します。
4 その他(Google AI (Gemini) の見解)
4.1 コマンドの重要ステップと注意事項
実同調周波数の計算と表示(ホスト側の責務):
符号付き16ビットのキャスト処理:
Si4735の内部では、主周波数レジスタとBFOレジスタが完全に独立しています。
そのため、ユーザーが液晶(LCD/OLED)等で確認する最終的な受信周波数は、必ずホストMCU側で 表示周波数 = AM_TUNE_FREQ (Hz) + SSBBFO (Hz)
そのため、ユーザーが液晶(LCD/OLED)等で確認する最終的な受信周波数は、必ずホストMCU側で 表示周波数 = AM_TUNE_FREQ (Hz) + SSBBFO (Hz)
符号付き16ビットのキャスト処理:
ホストMCU(C言語環境など)からマイナス(例: -500Hz)の値を送信する際は、符号付き int16_t から 2バイトの uint8_t(高位・低位バイト)へビットマスク展開する際、符号ビットが崩れないよう厳密にキャストしてください。
4.2 もう少し踏み込んだ応用展開
ステップ可変型「バーニア・ダイアル(VFO)」の構築:
ロータリーエンコーダの回転速度に応じて、同調ステップを自動で切り替えるアルゴリズムをおすすめします。
高速回転時:
低速・微調整時:
ロータリーエンコーダの回転速度に応じて、同調ステップを自動で切り替えるアルゴリズムをおすすめします。
高速回転時:
AM_TUNE_FREQ コマンドを用いて 1kHzステップ で大きくスカウティングします。
低速・微調整時:
主周波数は固定したまま、0x0100 (SSBBFO) を用いて 10Hz、20Hz、または50Hzステップ でファインチューニングします。
BFOが端点(+1000Hzなど)に達した瞬間に、ホストMCU側で主周波数を1kHz繰り上げ/繰り下げ、 同時にBFOを0Hz付近(または逆の端点)へラップアラウンドさせる「擬似的なシームレス連続チューニング(Smooth Tuning)」をソフトウェアで実装すると、高級通信型受信機と全く遜色ない操作感が得られます。
BFOが端点(+1000Hzなど)に達した瞬間に、ホストMCU側で主周波数を1kHz繰り上げ/繰り下げ、 同時にBFOを0Hz付近(または逆の端点)へラップアラウンドさせる「擬似的なシームレス連続チューニング(Smooth Tuning)」をソフトウェアで実装すると、高級通信型受信機と全く遜色ない操作感が得られます。
4.3 デバッグ時のチェックリスト
ダイヤルを回してBFOを変化させた際、スピーカーから「プツプツ」というミュート音やチャフィングノイズが激しく出すぎていないか?
(発生する場合は、エンコーダのチャタリングによる過剰な連続書き込みを防止するため、MCU側で 10ms〜20ms 程度の書き込みインターバルタイマーを入れてください)
USB(上側波帯)と LSB(下側波帯)を切り替えた際、BFOの極性(プラス/マイナス)に対する音調の変化が仕様通り(逆転していないか)になっているか?
外部リファレンスクロック(RCLK)に安価な32.768kHzの円筒型水晶振動子を使用している場合、クロック自体のドリフトによりBFOで合わせたピッチが時間経過でズレてこないか?
(極限の安定度を求める場合、TCXOの導入が推奨されます)
4.4 まとめ
0x0100 (SSB_BFO) は、Si4735をただの「ラジオIC」から「短波帯オールモード・コミュニケーションレシーバー(通信機)」へと昇華させるための最重要プロパティです。
8Hzという非常に高い内部解像度を活かし、ソフトウェア側で適切なステップ制御とラップアラウンド処理を組み込むことで、 アマチュア無線(ハムバンド)や航空無線(HF ACARS)などの微弱なSSB/CW信号を非常に美しく、ストレスなくゼロイン(同調)させることが可能になります。
8Hzという非常に高い内部解像度を活かし、ソフトウェア側で適切なステップ制御とラップアラウンド処理を組み込むことで、 アマチュア無線(ハムバンド)や航空無線(HF ACARS)などの微弱なSSB/CW信号を非常に美しく、ストレスなくゼロイン(同調)させることが可能になります。
